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Nakayama Megumi  ​new painting exhibition

私が絵の制作を通して自分で見たいもの、人に見せたいものは、その絵を見る自分自身、見てくださるその人自身です。

今回の展覧会に向けて、あらためて「見ること」につい調べていた時、“apple of my eye”という慣用句を見つけました。

“apple”は目の瞳の部分をなぞらえたもので、「かけがえのないもの」という意味で使われると知りました。

私はこの表現がしっくりきませんでした。私は頭の中で、瞳の「りんご」を「静物」として見つめてみました。

 

装置のようにただ静かにこの眼が景色を映す時、自分にとっての本当の世界が見える気がします。

瞳はゆっくりと自分にとっての本当だけを拾い上げ、私に持ち帰ります。そして、私というものをここに存在させてくれます。

私は日々自動的に用意された鮮やかすぎる景色を見せられています。

瞳のすきまが、その魅力的で心地良い悪夢の侵入を許し、自分が気付かぬうちに溶けてばらばらになってしまうことのないように、

注意深くただ静かにこのくぐもった世界をこの眼が映すということを忘れないように。

そのようにして見ること自体を静物のように見つめることで、私の本当に「かけがえのないもの」が見つかる気がしています。

絵を描くにあたって、私は今はそこに穏やかさと小さな希望を見出しています。             

                                                 2014.12 中山恵美

会場

 

〒556-0021 大阪市浪速区幸町1-2-36,2F  MAP

tel/fax 06-7504-4332

http://www.osoblanco.jp/

2014.12.4 (thu) - 2015.1.20 (tue)

OPEN    12:00 - 20:00(土日祝 -19:00)

CLOSE  水曜・第2土曜 12.28 - 1.7はギャラリー休業いたします

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